スキーのシェーレンとは?原因と直し方3ステップ
「ターン中、板のトップが開いてしまう」
「検定でシェーレンを指摘されて減点された」
スキー中上級者がぶつかる、この厄介なクセに悩んでいませんか?
実はシェーレンは、伸び悩む方に非常に多い「内足のクセ」です。
これまで1000人以上を指導してきましたが、放っておくと急斜面で暴走したり、ターンの捉えが遅れたりと、上達の壁になり続けます。逆に言えば、原因さえ分かれば直せます。
シェーレンとは何か・なぜ起こるのか・どう直すのかを、検定での扱いやコブでのシェーレンまでカバーするので、最後まで読めば「板が勝手に開く」状態から抜け出す道筋が見えるはずです。
- 2級・1級にチャレンジしている方
- エキスパートのレベルでもシェーレンに悩む方
\SnowHubのレッスンの口コミ/
- YouTubeでレッスンを振り返れる!
- 動画やブログで事前学習ができる!
- レッスンを受講したら1級合格!
- 他にはないAIがレッスン内容を記録してくれる!
\レッスンのお申し込みはこちら/

SnowHub(スノーハブ)
スキーの技術・雪山の楽しさを発信する、日本最大級のスキー専門チャンネル。登録者3.5万人のYouTubeを中心に、ブログ・SNS・オンラインショップを展開。
執筆:スキーヤーワタル(SAJクラウンプライズ / CEO)
監修:上野桃子(SAJデモンストレーター / CTO)

SnowHub(スノーハブ)
現役スキーヤー2名が運営する、スキー専門メディア。
執筆:スキーヤーワタル
(SAJクラウン / CEO)
監修:上野桃子
(SAJデモ / CTO)
【結論】シェーレンとは?ターン中にトップが逆ハの字に開くクセ
シェーレンとは、ターン中に左右のスキーのトップ(先端)が開いて、逆ハの字になってしまう状態のことです。
ドイツ語の「Scheren(ハサミ)」が語源で、内足と外足が別々の方向を向き、上から見るとハサミのように先が開いて見えるから(らしいっす笑)
パラレルターンは本来、左右の板を平行に揃えて滑る技術です。ところがシェーレンになると内足のトップだけがターンの内側を向き、板が揃いません。
これは初心者の「足が開く(ハの字に戻る)」のとは別物で、外足にしっかり乗れている中上級者でも陥るのが特徴です。
ワタル見た目のクセに見えますが、本質は「外足へのアプローチが甘い」という滑りの中身の問題です。だから直すと滑り全体が変わります。
シェーレンになる3つの原因|根っこは「外足に乗れていない」
シェーレンの原因はいくつもありますが、突き詰めると「ターン外足へのアプローチが甘い」一点に行き着きます。
外足できちんと雪に抵抗を与えられず、内足に頼って曲がろうとした結果、内足のスキーが積極的に反応していまい内足のトップが内側を向いてしまうのです。代表的な3つを見ていきましょう。
原因①ターン外足に乗れていない(内足で曲がろうとしている)
最大の原因がこれです。外足で雪を捉えて曲がるのではなく、内足に乗って「曲がろう」としてしまう。
すると外足が遊んで内足主導になり、内足のトップがどんどんターンの内側を向いていきます。「ターンしよう」という意識が強い人ほど、手っ取り早く回れる内足に頼り、シェーレンを誘発します。
原因②ターン起動に対してテールだけを出したズレをつかっている
理想としては内足のトップは必ずターン軌道より内側を向きます。
その結果、ターンの起動の外側にテールがはみ出るようなターンになります。
原因③後傾・内倒で外足を踏めない体勢になっている
後傾になっていたり、上体が内側に倒れる「内倒」が強かったりすると、構造的に外足を踏める位置に乗れません。すると②と同じく内足頼りになり、シェーレンが出ます。ローテーション(上体の回し込み)も同じ流れでクセを助長します。
シェーレンの直し方3ステップ|プルークファーレンで内足を入れ直す
シェーレンを直す核心は、「内足のトップを、ターン軌道に対して正しく内側へ入れる」こと。テールだけがズレて出ていくのではなく、トップも内側に入りテールも結果として出ていく
このように正しい迎え角を作り直します。一番効くのはプルークファーレンからのやり直しです。
まっすぐ滑り降りながら、片方の板のトップを内側に入れていく感覚を練習します。これが一番の基礎であり、最重要です。
テールを外に振り出すのではなく、トップから内側に入れることで、ターン軌道に対して正確な迎え角を作れるようになります。
トップが入りテールが結果として出ていく動きが身につくと、シェーレンのリスクは大きく減ります
外足一本で滑る片足スキーで「外足に乗る」感覚を、内足を外足にクロスさせるクロスプルークで「内足を操作する」感覚を養います。これらはアルペン競技でも定番の練習。ただしクロスプルークは難度が高く、上級者でも難しいので、無理に完成させようとせず確認作業として取り入れる程度で十分です。
STEP1・2でつかんだ感覚を、緩斜面のゆっくりした連続ターンで再現します。「ターンしよう」と意識せず、外足へ的確にアプローチした結果として板が回っていく——この順番を体に入れ直すのが狙いです。スピードや斜度を少しずつ上げ、シェーレンが出るタイミングを探りながら、トップを揃えるコントロールを反復します。





大体の人はファーレンの段階でイメージを間違えています。
シェーレンを直すときにやってはいけないこと
シェーレン改善で遠回りになる典型的なNGをまとめます。
- 板の「形」だけを揃えにいく
- 力ずくで内足のトップを閉じる
- 根本原因を調べずに練習する
一番やってはいけないのは、見た目の板の形だけを直そうとすることです。
シェーレンは「外足に乗れていない」という中身の問題が表に出た結果なので、形だけ揃えても根本は変わりません。
まず自分のシェーレンが
①外足荷重
②内足のたたみ
③後傾内倒
のどれが原因かを見極めることが先決です。
検定でシェーレンは減点される?
結論から言うと、シェーレンが検定でプラスに働くことはまずありません。SAJの級別テスト(2級・1級など)はパラレルターンが基本で、両スキーを平行に揃えて滑れているかは検定員から見て分かりやすい評価ポイントです。
足が揃わずシェーレン気味だと、それだけで印象が下がります。
ただし、減点の本質は「板が開いていること」そのものより、外足へのアプローチが甘く、雪面を正確に捉えられていないと判断される点にあります。
捉えが甘い→減速やスピードコントロールが遅れる→暴走しやすい、というミスの原因になり得るからです。
一昔前はあまり気にされない時期もありましたが、今は通用しないと考えてよいでしょう。
シェーレンに関するよくある質問(FAQ)
コブ斜面でもシェーレンは出ますか?
わかりにくいですが出ます。原因は整地と同じで、外足へのアプローチが甘く内足に乗ってしまうことです。特に急斜面のコブで「曲がりたい」という気持ちが先行すると、外足を踏むべき場面で内足に乗って回ろうとし、トップが開きやすくなります。コブでも基本は外足への的確なアプローチです。
シェーレンは外足を意識すれば自然に消えますか?
「外足への意識」で直せるのは事実ですが、放っておいて自然に消えることは少なく、反復練習が必要です。プルークファーレンでトップを内に入れる練習、片足スキー、クロスプルークなどを地道に繰り返すことで、クセが少しずつ抜けていきます。
片足だけシェーレンになるのはなぜ?
左右差があると、苦手な側のターンだけシェーレンが出やすくなります。



シェーレンがでるタイミングに原因があるのではなく、その前の山回りや切り替えが原因だったりってこともあります。
まとめ|シェーレンは「外足に乗る」と少しずつ消えていく
シェーレンは、ターン中にトップが逆ハの字に開く中上級者のクセで、本質は外足へのアプローチが甘く内足に頼っていること。上手い人ほど「ターンしよう」という感覚がなく、外足で雪に抵抗を与えた結果として自然にターンが生まれています。シェーレンが出る人は、その順番が逆になっているのです。
- プルークファーレンでトップを内に入れる
- 片足スキーで外足荷重を覚える
- クロスプルークで内足操作を確認する
自然には消えにくいクセですが、外足への意識と正しい練習で必ず変えられます。
なかでも、まっすぐ滑り降りてトップを内側に入れるプルークファーレンの練習が一番おすすめ。



原因が自分で特定できない場合は、客観的に見てもらうのが結局いちばん早いので、つまずいたらSnowHubのレッスンも上達の予習に活用してみてください。




