スキーの荷重タイミングはいつ?角付け・回旋で回してから踏むターンの基本
「なんとなくターンが浅くなる」
「板が引っかかる感じがする」
その原因、実は荷重するタイミングが早すぎることかもしれません。
今回はナショナルデモンストレーターの長澤隆幸さんによる技術選系レッスンの様子から、スキーの荷重タイミングについて徹底解説します。
「角付け・回旋で板を回してから踏む」という流れが分かると、ターンの浅さや引っかかりの悩みがスッと解消するはずです。
- なぜターンが浅くなってしまうのか
- 角付け・回旋・荷重の正しい順番
- プルークボーゲンでできる荷重タイミング練習
- 踏む位置を変えてターンの深さを操る方法
レッスンのテーマ:ターンの流れの中の荷重タイミング
今回のレッスンのテーマは、技術戦系の滑り方における「ターンの流れ」です。
角付けやひねりといった個別の動きはできていても、ターン全体の流れの中で「どこで踏むか」が整理できていない人が多いといいます。
ターンは、切り替えから次のターンに入るときに、大きく3つの場面に分けられます。
- 捉え:角付け・回旋でスキーの向きを変える場面
- 荷重:板が回ってきたところに体重を乗せる場面
- 解放:荷重を抜いて次の切り替えへ向かう場面
多くの人がうまくいっていないのが、この「捉え→荷重」の順番です。
板がまだ回りきっていない、角付けもしっかり入っていない段階で先に体重を乗せてしまう。これが、ターンが浅くなったり板が引っかかったりする根本原因だと長澤さんは指摘します。
ワタル荷重動作そのものが悪いわけではありません。順番が「荷重が先」になってしまうことが問題になることもあるんです。
レッスン前の準備
今回のドリルは、プルークボーゲンで曲がれるレベルから、カービングパラレルターンを滑る上級者まで幅広く応用できます。
ポイントは「今のレベルの滑り方の中で、荷重のタイミングだけを見直す」という意識です。基礎パラレルターンのずらしでもカービングでも、考え方は共通しています。
STEP1〜5:荷重タイミングを身につける実践ドリル
まずは基礎パラレルターンのずらしで、あえて「荷重をかけない」練習から始めます。
その場でポジションを取り、ぎゅっと足を曲げるのではなく、ポジションを高く力を抜いた状態を作ります。
そこから足元の角付けと、少しひねるような回旋の動きだけを使って曲がっていきます。踏む動作でスキーの動きを止めてしまうと、確かに曲がりはするものの板が動かせなくなり、引っかかりの原因になります。
ベースはあくまで「角付けと回旋でバランスを取りながら回る」こと。荷重はその上に後から足していくものだと意識してください。
角付け・回旋だけで曲がろうとすると、体が内側に倒れ込みすぎてしまう人が多くなります。そこで必要になるのが「外傾」です。
斜面に対して肩のラインを平行に保つ、外側の手を下げるといった動きで、スキーに対するバランスを整えます。
分かりやすい確認方法として、ストックを両方とも真っすぐ持ち、石突き(先端)を両方とも雪につけたまま滑ってみる練習が紹介されています。滑走中、片方だけが雪から離れやすい人は、その離れるタイミングで肩のラインが崩れているサインです。特にターンの入り口で離れやすい傾向があります。
荷重タイミングのイメージづくりには、プルークボーゲンが最適です。
通常の基礎練習では「踏んで回す」動きをしがちですが、これだとカービングのパラレルターンにはつながりません。踏む動作が先に来る「荷重ベース」の滑りになってしまうためです。
プルークボーゲンでも意識したいのは、荷重の前にまずバランスを取り、角付け・回旋でスキーを回してから、板が回ってきたところで荷重を入れるという順番です。
太ももを次のターン方向へひねり込むように使い、スキーの向きを変え、板が回ってきたらそこで踏む。「回し込んで乗る」という一連の流れを、まずはこのプルークボーゲンで体に覚えさせましょう。
プルークボーゲンで感覚がつかめたら、同じ流れをパラレルターンのずらしで実践します。
まずスキーを回してあげて、角付け・回旋で切り替え動作を作る。板が回ってきたところで、初めて踏む。この順番を崩さないことがポイントです。
雪面が硬く動きにくい斜面ほどスキーが回りにくくなるため、自分の動作が先行しすぎないよう、スキー自体の向きの変化をしっかり感じながら合わせていく意識が大切になります。
「回してから踏む」の順番が身についたら、次は踏む「位置」を変える練習です。
ターンの下(谷回りの深いところ)で踏むと、ターンは深く横方向に大きく回ります。逆に、ターンの手前(早い段階)で踏むと、ターンは浅く下方向へ抜けていく形になります。
いつも同じタイミングで踏んでしまっていると、自分の滑りと雪質が合っているときは良くても、硬いバーンで小回りしようとしたときなどに先に踏みすぎて水平な滑りになりがちです。
踏む位置を意図的に変える練習をしておくことで、角付け・回旋・荷重のタイミングという「ターンの深さをコントロールする手段」を自分のものにできます。
- 荷重の前に、角付け・回旋でスキーの向きを変える
- プルークボーゲンで「回してから踏む」の感覚を作る
- 踏む位置(下で踏む/手前で踏む)でターンの深さが変わる
やってはいけないこと:荷重を先に使ってしまう
角付けが立っていない状態でいくら荷重をかけても、スキーは思うように動いてくれません。荷重動作でスキーの動きをバチンと止めてしまい、かえって引っかかりの原因になります。
荷重動作は「曲がるための動き」というより、外スキーに対してポジションを作っていくための動きです。曲がる動作そのものは、あくまで角付けと回旋が担っています。
ワタル外傾で外スキーを軽く押さえておいて、板が回ってきたら荷重する。この「外傾動作」と「荷重動作」を分けて考えると、タイミングがぐっとつかみやすくなりますよ。
まとめ:荷重は角付け・回旋のあとに
スキーの荷重タイミングは、「角付け・回旋でスキーを回してから荷重する」という順番がすべての基本です。
プルークボーゲンで「回してから踏む」感覚をつかみ、パラレルターンで実践し、さらに踏む位置を変えてターンの深さを操れるようになれば、ターンの浅さや引っかかりの悩みは大きく改善するはずです。
スキーの荷重タイミングに関するよくある質問
スキーはターンのどこで踏むのが正解ですか?
決まった1点ではなく、角付け・回旋でスキーが十分に回ってきた場面で踏みます。踏む位置(下寄りか手前寄りか)によってターンの深さも変わります。
荷重と角付けはどちらが先ですか?
角付け・回旋が先です。スキーの向きを変えてから荷重を入れる、という順番を崩さないことが今回のレッスンの核心です。
スキー板が回らないのはなぜですか?
角付けが浅いまま先に荷重してしまうと、板の動きが止まって回りにくくなります。荷重の前に角付け・回旋でしっかり向きを変えることを意識してみてください。
ターンを深くするにはどうすればいいですか?
踏む位置をターンの下(谷回りの深いところ)に寄せると、ターンは深く横方向に大きくなります。逆に手前で踏むと浅いターンになります。
荷重タイミングの練習には何が効果的ですか?
プルークボーゲンが最適です。シンプルな動きの中で「回してから踏む」流れを体感でき、パラレルターンにもそのまま応用できます。

