【自己分析術】スキーが上達しない原因の見つけ方|技術・癖・ミス・原因・改善方法の5つの言葉で解説
何度滑っても同じところでつまずく、
去年から全然上達している気がしない
…そんな悩みを抱えていませんか。
実はその原因、「技術が足りないから」ではないかもしれません。
原因を特定しないまま闇雲に練習を重ねても、上達は運任せになってしまいます。
この記事では、これまで1000人以上を指導してきたSnowHubがレッスンで実際に使っている「技術・癖・ミス・原因・改善方法」という5つの言葉の解説を行います。
ワタル・桃子伸び悩みを感じている方、我流での練習に限界を感じている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
上達しない原因は「技術不足」だけとは限らない
スキーが上達しない原因の多くは
「技術」「癖」「ミス」という3つの状態を
混同していることにあります。
この3つを区別せずに練習してしまうと、
本来必要な練習と違うことをしてしまい、いつまでも同じ課題が解決しません。
さらに、たとえ「癖」や「ミス」に気づけたとしても、その根本原因を特定しないまま改善方法だけを探してしまうと、対症療法で終わってしまいます。
まずはこの言葉の違いを正しく理解するところから始めましょう。
自己分析の前に:3つの言葉を区別する

自己分析を始める前に、まず「技術」「癖」「ミス」の3つの言葉の定義を押さえておきましょう。
スキー上達の会話でよく使われるこの3つの言葉は、実は意味がはっきり異なります。混同すると改善の方向性がズレてしまうので注意が必要です。
技術とは:習得済みで再現可能な動作
「技術」とは、いつでもこの形で滑れる、
いつでもこの動きができるという、
習得済みで再現可能な動作のことです。
意識すれば確実にできる動きを指します。
ワタル一般的に「悪い」とされるような癖もワザとできるのであれば技術となります。例:ワザと後傾で滑るなど
癖とは:本人が直そうとしても直せない動き
「癖」とは、意図しない無意識の動きのことです。
直そうとしても本人の意思とは関係なく出てしまう動作・シルエットで、自覚しにくいのが特徴です。
例えば、常にどの場面でも内倒してしまうような動きは「癖」にあたります。
ミスとは:技術はあるのに出てしまった失敗
「ミス」とは、「できるはず」の技術なのに、その場で意図しない動作が出てしまった状態のことです。
技術不足とは区別して考えます。何ターンかは正しくできているのに、特定の局面だけ外足が浮いてしまった、というようなケースが「ミス」にあたります。
一方、どの局面でも必ず外足が浮いてしまうなら、それはもう「癖」です。
ワタル「技術がない」のか「技術はあるが癖・ミスが出ている」のかを区別することが、改善の第一歩です。
「原因」と「改善方法」のという2つの言葉の違いを理解する

問題を解決するには、
「なぜ起きているか(原因)」と
「どうすれば良くなるか(改善方法)」
を別に考えることが重要です。
ワタルこの2つを混同してしまうと、対症療法で終わってしまい、根本的な改善にはつながりません。
原因とは:問題の根本的な理由
「原因」とは、問題の根本的な理由のことです。
「どういう理由でうまくできていないのか」を示す指標であり、表面の動きではなく、なぜそうなるかを分析する視点です。
例えば「外足に乗れていない」という症状に対して、「体軸が内側に傾いているから」というのが原因にあたります。
改善方法とは:原因を解決する具体的アプローチ
「改善方法」とは、原因を解決するための具体的アプローチのことです。
原因を解消し技術をより良くするための「今後どんな練習や意識をすればよいか」という解決策・方向性を指します。
例えば、低速でのドリルや跨動運動、意識の置き所の変更などが改善方法にあたります。
「原因を分析(Check)してから改善方法(Action)を選ぶ」この順番を守ることが上達を加速させます。
5つの用語とPDCAサイクルで整理する

スキーの上達プロセスは、ビジネスでもおなじみのPDCAサイクルで整理できます。ここまで解説してきた5つの用語を当てはめると、「滑る→観察する→分析する→改善する」という上達の流れが一本の線でつながります。
- PLAN=技術:
どう滑るか・何を目指すかの基準を決める - DO=癖・ミス:
実際に滑ってみる。ここで癖・ミスが発現する - CHECK=原因:
なぜそうなるかを分析・評価する - ACTION=改善方法:
原因を修正し、次回の練習に反映する - 次のPLAN=新技術:
修正された動きが新たな基準技術になる
特に意識してほしいポイントが3つあります。
ワタル技術があるのに出る「ミス」と、無意識で出てしまう「癖」を混同してしまう方は多いです。まずはこの2つを切り分けることが、改善への第一歩になります。
自分の課題を分類する:自己分析の4ステップ

ここまでの用語とPDCAの理解を踏まえて、実際に自分の課題を分類してみましょう。「自分が悩んでいるのはどれか?」を把握することが、改善の出発点です。以下の4ステップの順番で考えることが、遠回りをしないための最短ルートです。
できる/できないをチェックする
まずは「意識すればできるか、意識してもできないか」をチェックしましょう。
意識すれば毎回できるなら、それはすでに「技術あり」の状態です。
逆に、意識してもできないなら、それは「技術なし(習得が必要)」の状態です。この場合は、反復練習でその技術自体を身につける必要があります。
技術ありなら「癖」か「ミス」かを判定する
すでに技術がある場合は、次に「繰り返し無意識に出てしまうか」「特定の状況だけで出るか」を確認します。
繰り返し無意識で出てしまうなら「癖」、特定の状況だけ出るなら「ミス」の可能性があります。
原因を考えてから改善方法を選ぶ
癖やミスに気づいたら、次はその根本原因を突き止めます。
「なぜそうなるか」を先に分析することが重要です。原因なき改善方法は再発しやすいので注意しましょう。
ここで注意したいのは、「外足に乗れていない」というのはあくまで症状であって、原因ではないという点です。
「体軸が内側に傾いているから外足に乗れていない」というように、もう一段階掘り下げたところに本当の原因があります。
原因に対応した改善方法を選ぶ
原因が特定できたら、最後にその原因を解決するためのアプローチ、つまり「改善方法」を選びます。
例えば、スピードが上がると外足が外れてしまう原因が分かったなら、あえて低速で練習してその感覚を養い、徐々にスピードを上げていく、といった方法が改善方法にあたります。
改善方法を実践したら、また滑ってみて、新たに出てきた癖やミスを観察し、原因を分析し、改善する。
このサイクルを繰り返すことで、技術は螺旋階段を上るように少しずつ積み上がっていきます。
やってはいけないこと:原因を考えずに改善方法だけ探す
必ず「なぜダメなのか」という根本原因を先に突き止めてから、「どう直すか」という改善方法を考える。この順番を守ることが、上達のスピードを大きく左右します。
補足:自分でできる範囲とプロの目線が必要な範囲

ここまでの自己分析のうち、PDCAでいう「Plan」と「Do」の部分、つまり技術・癖・ミスの区別と実際に滑ってみることは、セルフでOKです。次のような方法で取り組んでみてください。
- 自分の滑走動画を撮影して見返す
- 滑りながら「今どれに当てはまるか」を意識する
- 5つの定義を頭に入れて次回のゲレンデへ
- インストラクターへの相談時の共通言語として活用
一方で、PDCAでいう「Check」と「Action」、つまり原因の特定と改善方法の選定は、一人では難しい部分です。正直なところ自力で正確に見つけるのは簡単ではありません。よほど滑り込んでいて自己分析に慣れている方でない限り、ここはプロの目線を借りることをおすすめします。
初心者も上級者も、この5つの言葉で自分の課題を分類できるようになるだけで、上達スピードは大きく変わります。
よくある質問
「癖」と「ミス」の違いがよく分かりません。どう見分ければいいですか?
どんな場面でも繰り返し無意識に出てしまうものは「癖」、特定の局面だけでたまたま出てしまうものは「ミス」です。何ターンかのうち1回だけ外足が浮いたなら「ミス」、どのターンでも必ず外足が浮くなら「癖」というように、頻度と再現性で判断します。
「原因」と「改善方法」を分けて考える必要があるのはなぜですか?
「なぜ起きているか」と「どうすれば良くなるか」は別の問いだからです。原因を分析せずに改善方法だけを試すと、たまたまうまくいっても再発しやすくなります。原因を分析(Check)してから改善方法(Action)を選ぶ順番を守ることで、上達を加速させられます。
ある程度滑れるようになったのに、なぜ伸び悩んでしまうのですか?
レベルが上がるほど、1つ上の段階に進むために必要な練習量は増えていきます。加えて、原因を特定せずに改善方法だけを探してしまうと、練習が空回りしやすくなります。技術・癖・ミスを区別し、原因から順に考えることで、伸び悩みの多くは解消できます。
自己分析はどのくらいの頻度でやるべきですか?
理想は「滑る→観察する→分析する→改善する」というPDCAサイクルを、1本1本の滑走ごとに意識することです。次に何を意識して滑るかが明確になり、上達のスピードが上がります。
まとめ
スキーが上達しない原因は、技術不足だけでなく、「技術・癖・ミス」の混同や、「原因を考えずに改善方法だけを探してしまうこと」にもあります。
上達のプロセスをPDCAサイクルに当てはめ、まずは自分の課題がどのフェーズにあるのかを整理し、原因を特定してから改善方法を選ぶ、という順番を意識してみてください。
ワタル・桃子特に「原因の特定」は一人では難しいポイントです。
オンラインレッスンで原因と改善方法だけでも整理してみませんか。
対面レッスンなら、その場で新しい技術として定着させるところまでサポートできます。


