スキーターンの「捉え」が変わる！重心移動と荷重の正しい順番

SAJナショナルデモンストレーターの長澤氏に、
スキーに対する正しい前後左右のポジションとターン始動部で確実にスキーを捉えるための基本練習を指導いただきました。

スキー操作の核となる「荷重」の概念を深掘りし、多くのスキーヤーが陥りがちなミスを解消するための具体的な重心移動の方法を解説します。

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スキー操作の土台となる「前後左右のポジション」

前後のポジション:

• 正しいポジションをキープするため、多少の股関節の前傾が有効です。
• 上半身が効いているところから、少し前傾を入れることがバランスを整える上で重要です。

横のバランス（軸）:

• 背骨の軸が真ん中、外側、内側のどこにあるかを意識する「横のバランス」が不可欠。
• スキーは外足に乗らなければならないため、ターン始動までに軸を少し外側に寄せる意識が必要です。

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荷重は「重心移動」が先、足首操作は後

多くのスキーヤーは「荷重」を意識しますが、動作の順序が重要だと指摘します。

ほとんどのミスは、重心を外側へ移動させる前に荷重を入れようとするため、スキーに重さが乗らないことで起こります。

ターンの仕組みは

• 「真ん中（捉え）」
• 「荷重」
• 「解放」

の3段階。

足首を入れる荷重動作は、主に捉えてからで行うべき動作です。

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ターン始動部（捉え）を確実にする重心移動

ターン始動部（捉え）を作るには、まず重心を外スキーの上に移動させることが必要です。

単に足首を使う荷重（背骨が外に動かない）では、角付けが大きくなった際に内側に残り、スキーに乗れないケースがあります。（下の画像）

捉えを作るための具体的な動作

1. 背骨を一度、外スキー側（右足の捉えを作るなら右側）に寄せる。
2. これにより、自分の重心が外スキーの前に乗り、重さで捉えがかかる。

いきなり荷重に入るのではなく、横に重心を寄せてポジションを作ってから荷重を乗せてみましょう。

• 肩と骨盤、背骨全体が一緒に外に移動できると、意識しなくても外スキーに乗せることができます。
• この重心移動の準備がないと、荷重に入ったときにバランスを崩されます。

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スムーズな切り返しとターン動作の連動

切り返しで足全体を伸ばす（立ち上がる）と、外スキーが回り、スキーが離れてしまうことがあります。

そうではなく、「ここから外スキーの上に立つ」意識を持つことが重要です。

• 重心移動をかけると「伸展」がかかる動作に繋がり、滑らかな動きを生み出します。
• ターン動作は途切れさせてはいけません。立ち上がってピタッと止まってから回そうとしても、スキーは動きません。（動画）
• 屈曲や進展の動作の最中（連続した動きの中）でないと荷重は入りません。（動画）
• 重心移動をかける段階で少し回旋（太ももを内に入れる動き）を使ってあげると、スキーの反応が早くなります。（動画）

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左右差の修正と中心軸の調整

実際に練習を体験したスキーヤーワタルのミスケースです。（いただいたアドバイス）

• 荷重の位置:
  • 荷重をかける際は、母指球だけでなく、足裏全体が雪に付いている中で、そこに重心がかかるイメージを持つことが大切です。
• 前後の中心軸:
  • 左右のバランスが良くても、前後の真ん中が前すぎると、ブーツのベロに頼ってしまいます。
  • ブーツのかかとにあるヒールピース、またはアーチ部分の真ん中あたりをセンター軸とし、まっすぐ立てるように意識しましょう。
  • 腰が後ろに引けないように、少し爪先を入れる意識を持つと良いです。

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まとめ

荷重（足首操作）の前に、背骨全体を動かす「重心移動」を外スキー側にかけるという準備段階が重要です。

この準備を行うことで、ターン始動部でスキーを確実に捉え、スムーズで力強いターンの導入が可能になります。

ポジションと重心移動を意識し、ターンの動作の連続性（進展・屈曲の最中）を重視することで、質の高いスキー操作を目指しましょう。